「けものフレンズ2」9話の感想:「人間と動物」というテーマがやっと見えてきた【追記アリ】
けものフレンズ2の9話の感想を
なるべく独自の視点や意見として書こうと思います。
今回は前回の8話感想と同様、
事前情報や他人の感想などを一切見ずに視聴し
視聴中に気になったところなどをメモに取る、
という手法を取りました。
(メモは最後に紹介します)
このことにより、何にも惑わされない「純粋な感想」を残せると思ったのです。
ちなみに7話までの感想はこちら。
さて、9話ですが、タイトルにもある通り
「人間と動物のかかわり」というテーマがやっと明白になってきた
という点が一番の感想です。
監督のインタビュー記事などを読んだ際、
動物園を例に挙げながら、「人間と動物のかかわり」について
テーマとしてあると語っていたような気がします。(たぶん)
このテーマは3話のイルカたちによっても示唆されているようでしたが
あれはイルカのフレンズの習性で遊んで終わっていたので
ここまではっきりと扱っているのは初めてじゃないかと思いました。
(最終回までにこのテーマでまた何か展開があるのかないのか…)
これまでのこのテーマについて↓
2話:動物園の人気と不人気
— ウェルト📛 (@corpsmanWelt) 2019年3月12日
3話:芸を仕込まれた動物
5話:戦わされる動物
9話:飼われた動物
狩猟された動物回ってあったっけ?
正直、9話は脚本の出来としては悪くないと思います。
いや、もちろん気になるところはあるんですが、
8話でいうお芝居のところでサーバルとカラカルがワンパンして終わった
ような雑なオチはありませんでした。
(9話最後のサーバルの威嚇の目は明らかに伏線があると感じさせられるので、あのビースト撃退シーンは、サーバル&カラカルが強すぎる描写といえ、
雑ではなく重要なシーンだと解釈しました)
テーマがはっきりしていて、キュルルの叡智による脚本の歪みもない。
登場人物たち(サーバルを除く)の性格もよく表れていたし
ヒトが消えたとかサーバルの目などの謎も随所にみられる。
1~8話と比べても、結構いい部類に入るのではないでしょうか。
あと、イエイヌが傷つくシーン。
傷つくこと自体は脚本を責める点ではないでしょう。
ヒトに忠実で主人を守るという習性から一心に戦った結果
ああなってしまう、という描写に矛盾はなく、
キュルル一行が傷つけた₍強いていえばキュルルが勝手に飛び出したのは非₎
わけではないのでそこまで批判する点でもないのです。
問題は、
なぜ手当てせずその場で別れたのか。
あの場面はただ1分ほどシーンを追加すればいいんです。
「キュルル一行とイエイヌはいったん家へ送り手当をする」
「一晩おうちで過ごしたあと朝になってキュルル一行は家を出る」
「その時に別れの言葉を言う」
例えばこのようにすればしっくりきます。
似た指摘をするツイートもあります↓
けものフレンズ2について言えば、現状のイエイヌは悲劇です。
— 都築和彦 (@KazuhikoTsuduki) 2019年3月12日
もし、最後にアルマーとセンちゃんが現れて、
イエイヌを気遣いつつ、家まで送ってあげたなら、
「主人を求めていたイエイヌに、友人が出来ました。」という美談に出来ます。
最終話までにそういう展開があればいいのですが。さて?
イエイヌの回は、誘拐が茶番だったのでシリーズ物としてはダメダメですが、
— 都築和彦 (@KazuhikoTsuduki) 2019年3月12日
単体で見れば、イエイヌが救われてないだけで、
そこを修正すれば良い話には、なります。
脚本はそのままで、コンテ、演出でフォローできる範囲とも言えます。
が、気遣いが出来ないと「これでいいか」となるのでしょう。
あの場で別れる、しかも別れの言葉を「言わされる」というのは…。
ただキュルルがイエイヌになんの愛着もなく、戦ってくれたのに謝意もなく、
明らかにボロボロなのに気遣い一つないのというのは
何をもってしても説明できません。
ビーストはまだ近くにいるわけでなぜ引き留めなかったのか。
キュルルが子供だから?いや子供なら一層心配するでしょう。
自然の厳しさ?8話までご都合主義なのにいきなり出したら不自然。
この点は、初見で9話を見て唯一不満な点でした。
逆にそれ以外の点ではそんなに不満な点はなかったです。
欲をいえば、もっとヒトの謎についてパズルのピースを撒いてほしかったくらいですね。
総評
全体としてはいい出来だが最後のシーンは不満
こんな感じかな?
ということで今回は終わりです。
最後に、視聴しながら感想や気になる点をまとめた
メモを貼っておきます。
――――――――――――初見メモ――――――――――――――
けものフレンズ2第9話
・前回の続きから始まる
・檻壊れる
・キュルル、非暴力の抵抗。ガンジーかな?
・ヒトに会いたがっている理由をしらないダブルスフィア、
理由を知らなくてもそこまで仕事をするのは…
・かばんさんは違う…?かばんさんはどういう立場のヒトなんだろう
・おこると怖いのか。ゴリラを思い出す。
・OP曲の歌詞ってどのくらいストーリーのネタが仕込まれてるんだろう(今更)
・あれ?トラクターはどうやって…
・なんで道の途中で荷物を捨てたのか
・トラクターが動き出したのはヒトの危機だからか?
→ラッキービーストを使ってトラクターと通信か、賢いなキュルル
・キュルル立つんかい!
・イエイヌの目つきいいね
・「ヒトに懐くフレンズ」というのは3話のイルカたちを思い起こさせる
・ダブルスフィアは「悩みを解決する仕事」をしていたのか
ここでも「仕事の対価」をもらっている(これも3話と重なる)
・おうちを知ってるイエイヌ
・「昔何人もの人がいた」
「一緒に遊んでいた」←フレンズの姿で?動物の姿で?
「ある日みんないなくなった」
「ずっと待っていた」
・ヒトからの命令を求めるイエイヌ
やはりけもフレ2のテーマである「ヒトと動物のかかわり」というものがみえる
・楽しむキュルル
・カラカル姉さん別れを残念がってる、いいキャラ
・仕事にとりつかれてるなダブルスフィア
・唐突にやってくるひげじい、これだけの使い方はもったいないような
・キュルル自己紹介したっけ
・イエイヌもフリスビー投げんのかい!
あくまで従属関係ではなく対等なのか
・嫉妬するカラカルいいキャラ
・か、カラカルさん何キレてんすか…
弟を叱るお姉さんみたいな
キュルルも小学生くらいの性格なのかね
・これが真のギスギスよ
・おいサーバルなんか言えや
・カラカルネキ、イエイヌには怒らへんのな
・カラカルについて「あの子もまた、人と心を通わせる動物なのでしょう」
これ、もしかして重要発言?
・すごいドンピシャなタイミングで来たなビースト化フレンズさん
・ビーストはパーク中現れて誰彼構わず襲うらしい
・おいキュルル死亡フラグ建てるな
・キュルルがこういう行動したりするのはやはり精神年齢が低い設定なのだろう
・忘れ物!あ、そう来たか
・イエイヌさん忠犬やな~嫌な予感がする
・ビーストさんゾンビみたいな歩き方するね
・ビーストさん顔アップしたら笑ってるみたいに見えるわ
・サーバルのその目の威嚇は催眠術か?
さ、サーバルさん?
・いや、イエイヌさんを病院に連れて行こうや…自然治癒か?
・重要アイテム(?)スケッチブックなくすんかい!
・ゴシックラックの片割れが写って引き、EDへ
10話にしてやっとメイン登場か
・Cパートはやはり癒し
――――――――――――メモ終わり――――――――――――――――
追記1(2019/03/15 0:51)----------------------------------------------
あれから9話についての感想とかツイート、評価や分析など賛否ともに見ていたわけですが、結局上で挙げた都築氏のツイートが私の感想に近い感じでした。あくまで私は9話に対してプラスの評価をしていますのでそこが違うかもしれませんが、「9話の脚本や演出にもう少し手を加えれば抜群に変わる」
「単体としては決して悪くない」というのはまさに同感です。
カラカルとキュルルが喧嘩するところなんか、珍しく感情的になりキャラが表に出ていますし、テーマのわかりやすさや(これまでの)テンプレじゃない話の流れは良かったと思います。正直傷つくシーンで何とも思いませんでしたし(それもどうなんだ)。
ただ、感動的で泣けるか?といえば、そこまでに達していないとも感じるのです。別れのシーンまでにキュルルとイエイヌの関係性にそれほどまでに深いものはなかったでしょう。一緒に遊んだくらいです。イエイヌがヒトの頃の話を語る時間を増やすとか、ヒトの悪を描きたいならキュルルをもっとイエイヌにわがまま言うとかしないと変でしょう。てかそもそもイエイヌはヒトの姿しているんだから動物のように「ひどいこと」は再現できないでしょう。
作品が伝えようとしていることはわかるんですがいかんせん描写不足だな~と思った次第です。だから、「惜しい!」回だったと思います。
とりあえず前の記事でも言った通り最終回まで様子見で行きたいと思います。
(あとふたばでゴマすりクソバードネタを楽しみます)
皆さんも、周りに流されて逆張りしたり感情的にならずに
人生楽しんでください。では。
10話感想はこちら